この恋に砂糖は使用しておりません


大雅ってああいう子がタイプだったんだ。


そうなんだ、知らなかった。


女の子の話をしてる大雅なんて、見たことなかったな。


そんな話、聞いたことなかった、から。


その時あたしが、家の陰からこっそり2人を見ながら。


――小さく唇を噛んでいたことは、確かだった。


「大雅くんが好きなのも、大雅くんの彼女も、私なんでしょ?」


彼女は不満そうに続けた。

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