この恋に砂糖は使用しておりません
「ここまで来れたのはあいつのおかげなんだ」
――違う、思ってたのと、違う。
その子は“彼女”で、あたしは“幼馴染”。
彼女の方が大切なんでしょ、彼女の方が好きなんでしょ。
あたしたちの関係なんか、約束されたものじゃないのに。
明日にだって、今日にだって、終わってしまうかもしれない。
“幼馴染”以上に大切な人ができれば、それまでの関係なのに。
どうして。
「そんなあいつを、ひとりにはできないんだよ」