この恋に砂糖は使用しておりません
そのせいだと思うけど、あたしの方が筋肉もあって、大雅の方がひょろひょろだった。
ぶつかったり転んだりしたら、それだけで骨がぽっきり折れてしまいそうなくらい。
そんな体格と性格の大雅だから、正反対の場所にいるあたしは昔から、自然と大雅を守りぬいてきた。
普通は男女が逆、なんてことを気にすることなく、それはまるでボディーガードのように。
「だめだよ、がっこういかなきゃ」
弱音を吐く大雅なんてお構いなしに、あたしは大雅の手を繋いだままどんどん足を進める。
毎日毎日大雅の家まで迎えに行っては大雅を学校に連れて行っていたあたしの努力なんて、このときの大雅はこれっぽっちも分からなかっただろうな。
といっても、あたしたちの家は隣同士で、迎えに行くなんて1分もかからないんだけれど。