この恋に砂糖は使用しておりません
「ああ、パンなら下で母さんが焼いてるよ、コンビニのパンではないけど」
あたしの言葉を聞いて、大雅はゲームを進めながらそう呟いた。
「本当?後でひとつ分けてもらおうっと」
「そのときは俺の分も持ってきて」
「はいはい」
何度か短い会話を繰り返して、あたしたちはまた重くない無言の時間を過ごす。
仰向けに横になったままスマートフォンを操作するのは段々と腕が疲れてくるもので、あたしは体制をうつ伏せへと変えた。
そして、スマートフォンに表示された画面のページを、また一枚捲った。