この恋に砂糖は使用しておりません
いきなり何を言い出すんだ、と、大雅は不機嫌そうにそれだけ言った。
「あたしたちが素敵な高校生活を送るために必要なことを、少女マンガが教えてくれたんだよ!」
我ながら、意味の分からない言葉だったと思う。
だけどこれにはちゃんと、理由もあるんだから。
「イメチェンとか絶対嫌なんだけど」
大雅はあたしの方を見向きもせず、ゲームをしながら呟く。
「一生に一度のJK生活…あたしは少女漫画みたいな生活を送りたいわけ」
「勝手にやってれば…」