この恋に砂糖は使用しておりません
あたしは過剰な自信に任せて、物事を進めた。
――バサッ。
大雅の髪の毛が切れる音が、耳に残っていた。
このときのことなんて、きっと一生忘れない。
いや、忘れられない。
あたしの行動が、まさか後のあたしを困らせることになるなんて。
あたしの計画が、悪い方向に進むことなんて。
あたしたちの関係が、更に甘くないものになってしまうことなんて。
このときのあたしは、考えてもいなかったんだ…。