この恋に砂糖は使用しておりません
「え?まぁいいや」
どうしてこんなことになってしまったんだろう。
こんなはずじゃなかった。
今頃、少女マンガのような学校生活を送っているはずだったのに。
そう、あたしたちは2人とも、幸せになるはずだったのに。
再び遠ざかって行く2つの背中を、早めに視界から消した。
教室に戻って、自分の席に座った。
食べかけのままのお弁当は、さっきより美味しくなさそうで。
小さく吐いたため息は、まるであたしの孤独を強調する様に。
強く、儚く、消えていった。