この恋に砂糖は使用しておりません


「今日から新しい彼女出来たって聞いたけど、一緒には帰らないんだ?あ、おじゃまします」


大雅が“伶先輩”と呼んだその綺麗な女の人は、笑いながら教室に入ってきて、私達に…というより大雅に近付いてきた。


あたしはひたすら“伶先輩”を目で追う。


真っ黒ながらも透き通った髪色が綺麗なロングヘアはゆるく巻かれていて、ふんわりとした印象を与える。


だがその雰囲気とは反対に、顔立ちはキリッとしていて。


シュッと通った鼻筋に、程よくアーチを描く凛々しい眉、くっきり二重と、長いまつげ。


クールビューティとは、きっとこういう人のことを言うのだろう。


身長は大雅とあまり変わらなくて、ええと…確か大雅が178センチだったから…きっと170センチ以上はある。

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