この恋に砂糖は使用しておりません
いけない、この流れはいけない。
“伶先輩”が大雅とどういう関係なのかは知らない、知らないけど、大雅があたしのことを毎日登下校に誘っていることを知られたら。
嫌な顔をされるに違いない。
またあたしが怒られて、あたしに被害が及ぶ…!
それだけは、避けないと。
あたしは平然を装って、また勉強を続けた。
教科書に目をやっても、内容は全然頭に入ってこない。
ふり、勉強するふりだけ今はしておけば――