この恋に砂糖は使用しておりません


気づいた時には、走り出していた。


大雅がどれだけ変わっても、結局あたしは大雅のことを考えてしまうみたいだ。


今のあたしが、今の大雅の伝えたいこと。


きっとちゃんとあるから。


下駄箱で靴を履き替え、慌てて靴紐を結んだ。


ひたすら、いつもの登下校のルートを走った。


あいつの、大雅の姿が見えるまで。

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