この恋に砂糖は使用しておりません


あたしは、あたしが、大雅の“幼馴染”だよ。


「大雅!」


徐々に遠くなるその姿に、叫ぶ。


背中は振り返る。


「あたしのこと、」


“おれのこと、


「置いていかないで、」


おいていかないで”


信号が点滅する。


車のエンジン音が響く。


目が合う。

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