アナタのその恋、回収します
鳥居坂洸汰編
第1話「まさかのペットとイジワル飼い主」
「わかりました!私は……」
私はスーツ姿の青年を真っ直ぐ見つめる。
彼の所に行けば大学は続けられる、確かに今しがたこの耳で聞いた。
バイト代を塾の受講費の足しにしてやっとの思いで合格した第1志望の大学だ。
背伸びして入った分ついてくのにかなり必死だけど、
それでも留年しないでここまで来たのだ。
(今更中退なんて、そんなのヤだ……)
「この人にしますっ!」
私は意を決してスーツ姿の青年を指さした。
「……ふーん、イモにしては見る目あるじゃねぇか」
ボスがニヤリと笑う。
「そういう訳だ、お2人さん。次の人材が手配できたら、連絡する」
「所詮貧乏探偵じゃ御曹司には敵わないってか~」
「……」
残った2人の借主候補は、溜め息をつきながら社長室を後にした。
それにしても、ボスが言った「見る目ある」とは、どういう意味なのだろう?
私は、新しい借主となった目の前の若い青年とボスを交互に見た。
(確かにかなりのイケメンだし、背も高いし、スーツ着こなしてるし。それに、よくわかんないけど「御曹司」らしいし……)
「ヒッ!」
途中でボスと目が合ってしまった私は、小さな悲鳴を上げる。
「『ヒッ!』じゃねーよイモ!言いたいことがあるなら言ってみろ」
(「言ったらただじゃ済まないがな」とか言うんじゃないでしょうね……)
答えに窮し、私は藁にもすがる思いで新たな借主を見つめた。
すると……
「ハハッ、その目!こいつはまさに理想のペットだな」
私はスーツ姿の青年を真っ直ぐ見つめる。
彼の所に行けば大学は続けられる、確かに今しがたこの耳で聞いた。
バイト代を塾の受講費の足しにしてやっとの思いで合格した第1志望の大学だ。
背伸びして入った分ついてくのにかなり必死だけど、
それでも留年しないでここまで来たのだ。
(今更中退なんて、そんなのヤだ……)
「この人にしますっ!」
私は意を決してスーツ姿の青年を指さした。
「……ふーん、イモにしては見る目あるじゃねぇか」
ボスがニヤリと笑う。
「そういう訳だ、お2人さん。次の人材が手配できたら、連絡する」
「所詮貧乏探偵じゃ御曹司には敵わないってか~」
「……」
残った2人の借主候補は、溜め息をつきながら社長室を後にした。
それにしても、ボスが言った「見る目ある」とは、どういう意味なのだろう?
私は、新しい借主となった目の前の若い青年とボスを交互に見た。
(確かにかなりのイケメンだし、背も高いし、スーツ着こなしてるし。それに、よくわかんないけど「御曹司」らしいし……)
「ヒッ!」
途中でボスと目が合ってしまった私は、小さな悲鳴を上げる。
「『ヒッ!』じゃねーよイモ!言いたいことがあるなら言ってみろ」
(「言ったらただじゃ済まないがな」とか言うんじゃないでしょうね……)
答えに窮し、私は藁にもすがる思いで新たな借主を見つめた。
すると……
「ハハッ、その目!こいつはまさに理想のペットだな」