恋してバックスクリーン
③
楽しい会話とおいしい食事で満たされた帰り道。
「莉乃ちゃん」
「はいっ!」
珍しく、寿彦さんが私の名前を呼ぶもんやから、ドキッとして返事の声がうわずった。
「うちに住めば?」
お互いにひとり暮らしだから、一緒に住めば、行き来する手間が省ける。でも、あまりにも突然の提案に、返す言葉がみつからない。
「帰る必要、ある?」
帰り道は、暗くて表情まではよく見えないけれど、いつの間にか繋がれていた手から、寿彦さんの愛を感じた。
「ない」
「決まった」
ぎゅっと強く手を握られると、心までわしづかみにされる。言葉足らずだからわかりにくい。でも確実に私、寿彦さんの愛に溺れている。
「莉乃ちゃん」
「はいっ!」
珍しく、寿彦さんが私の名前を呼ぶもんやから、ドキッとして返事の声がうわずった。
「うちに住めば?」
お互いにひとり暮らしだから、一緒に住めば、行き来する手間が省ける。でも、あまりにも突然の提案に、返す言葉がみつからない。
「帰る必要、ある?」
帰り道は、暗くて表情まではよく見えないけれど、いつの間にか繋がれていた手から、寿彦さんの愛を感じた。
「ない」
「決まった」
ぎゅっと強く手を握られると、心までわしづかみにされる。言葉足らずだからわかりにくい。でも確実に私、寿彦さんの愛に溺れている。