私の唇は、大好きなキミへ嘘をつく。
『ふざけんな……』
『そんなこと、本気で思ってんのかよ!?俺達、大切だから離れられないって、分かってて、お前がそれを言うのか!?』
一護は、私の気持ちに寄り添おうとしてくれてた……?
「真実を言うことって、自分を曝け出すみたいで、すごく勇気がいる事だよね」
紗枝は、私に嘘偽りない心をくれた。
「どんなに冷たくされても、信じることって、怖い事だと思う」
一護は、私がどんなに突き放しても、傍にいてくれた。
優しく……してくれた。
「私……2人の気持ち…全然考えてなかった…っ」
なんて、馬鹿なんだろう……。
もう遅い、今更自分のやった事の愚かさに気づくなんて…。
「みんな、もちろん俺も……椿ちゃんが大切なんだよ。だから、椿ちゃんの心が知りたいんだと思う」
「瑞希…先輩……」
「ほら、元気出して。明日、2人に気持ちを伝えたら、必ず許してくれる」
そうだよ……明日、ちゃんと2人と向き合いたい。
私が重ねてきた嘘も今日で終わり。
私の……隠してきた気持ちを、知ってもらいたい。