私の唇は、大好きなキミへ嘘をつく。

｢戻ったら、紗枝にありがとうって言わなきゃ｣

｢紗枝が、結びつけてくれたからな｣


私達は、顔を見合わせて、大切な親友の事を想う。

大切な人を、もう二度と見失わない様に、気持ちを伝えていくよ。



｢瑞希先輩が、好きだって言うのも、嘘だよな？｣

｢うん、私が好きなのは一護だよ｣

｢けど、すげー仲良かったし、瑞希先輩はお前の事ぜってー好きだし｣


｢仲良しだよ、瑞希先輩優しいもん｣

私の唇は、大好きなキミに嘘をつく。
だけど……君はその嘘さえ受け止めてくれるから…。


｢言っとくけど、俺すげぇ嫉妬すんぞ。誰にもちょっかい出させねぇし。俺が椿の一番だって、思わせるから｣

｢うん｣


心配しなくても、私にとっての一番は、一護だけ。

キミ以外、なんて私には考えられないよ。