好きになんかならないし。
キーンコーンカーンコーン…
「じゃあね真琴」
「うん、明日ね〜」
放課後、部活動が休みだった為
早く家に帰る事にした
「なぁ、そっちも部活休みだろ?
どっか行こうぜ!」
「どーせまたゲーセンだろ?笑」
「別にいいじゃん(笑
そこしか暇つぶしねぇんだし!」
ゲラゲラ教室に響く笑い声
何もする事がないなら
さっさと帰れよ
男子に呆れながら1人昇降口まで
たどり着き、靴を取り出そうと
手を伸ばした
「……またか」
下駄箱の奥に1通の手紙
中身を見ると男の文字で
明日、放課後体育館裏に
来て欲しいと書かれていた
「こんなの書くとか小学生かよ」
いや、今の小学生でも
こんなの書かないか
私は仕方なくラブレターを
鞄に入れて、外に出る
「ねぇ、かずくん一緒に帰ろ〜」
「いいよ〜、どっか寄り道してく?」
「え!いいの?
じゃあカフェ行きたいな♪」
「オッケー」
外では大勢のカップルが
周囲の視線を気にせず
ラブっていた
手を握り、肩を寄せ合い、
腰に手を当て、幸せですオーラを
全開にしている
「キモい」
見たくない
早くここから出たい
『マコ、おいで』
「………ウザい」
あんなのはただの幻だ
消えろこんな記憶
私は早歩きしながら
学校を出て行った