好きになんかならないし。






「また告白されたのかー
相変わらずモテるなぁ真琴は(笑」

「笑い事じゃないよ健兄
毎回屋上とか校庭裏とかに
連れて行かれて迷惑なんだよね」

「まぁ、そう言うなって
あっちも本気で好きで
真琴に告白しようと
必死だったんだろうから
少し大目に見てやれ」

「えー…」





その日の夜、私はいつものように
健兄の家にお邪魔していた





「明日も男の子から
呼び出しされてんだろ?
行くのか?」

「放課後部活あるし、
別に興味ないから
行かないかも」

「大丈夫なのか?」

「心配性だなー健兄は(笑
大丈夫だよ♪」





そっかとつぶやくと
少し安心した様子で微笑んだ






「てか、健兄着替えないの?」





私が来たと同時に帰宅した健兄
部活終わりだった為、
格好がユニフォーム姿だ





「真琴がいるから着替えられないよ」

「…もしかして恥ずかしいの?」

「そりゃ年頃の女の子が
目の前にいると流石に
着替えにくいかな〜」

「え、今更?」

「え」





健兄は目を丸くして驚く
私は健兄のベットを占領して
胡座をかいた





「だってうちら幼馴染だよ?
中学校の頃、普通に私の前で
上半身裸になって着替えてたじゃん」

「あれは子供だったからだろ?
てか、よくそんなの覚えてんな?!」

「記憶力はいい方なんで♪」

「ったく…真琴には敵わないよ」



健兄は背を向けると渋々上半身だけ
ユニフォームを脱ぎ出した


おぉ…健兄筋肉ついたな〜
中学の時あんなに
ヒョロヒョロだったのに…



「いま変な事考えてたろ」

「えっ、べ…別に?」

「ほら俺も忙しいから
今日は帰りな」

「はーい。お邪魔しました」



部屋を追い出された私は
仕方なく家へ戻った






健兄いつ彼女出来るんだろう





< 6 / 16 >

この作品をシェア

pagetop