ずっと一緒に・・・
「こいつさぁ!お前がいなくなってからずっと心から笑ったことないんだよ!いっつもお前のこと気にしてさ!なんかお前がこいつの笑顔も持ってっちまったみたいだった!」
「健一……」
「正直さ、この十一年間、純のことがうらやましかったぞ!友美の心とかにさ、いつもお前がいてさ!俺なんて入り込む隙間もねぇや!だから!……」
だから、友美に笑顔を返してやってくれ……。そう言って健一はその場に座り込んだ。その様子を見ていた友美は、健一に何か言おうと口を開いた……その時!
《ザワザワザワッ!》
「キャアッ!」
突風に友美の声はかき消され、竹林全体が揺れているかのようにざわめいた。そしてその時、二人がつるした短冊が風と共に舞い上がった。
「あっ!」
友美と健一は同時に叫んで手を伸ばしたが、短冊はもう空高く飛んでいき、そのまま見えなくなってしまった。
しばらく二人はその短冊が飛んでいってしまった方向を見ていた。そして、二人とも手を伸ばしたままなことに気が付き、顔を見合わせて大声で笑った。それこそ腹の底から笑った。
「健一……」
「正直さ、この十一年間、純のことがうらやましかったぞ!友美の心とかにさ、いつもお前がいてさ!俺なんて入り込む隙間もねぇや!だから!……」
だから、友美に笑顔を返してやってくれ……。そう言って健一はその場に座り込んだ。その様子を見ていた友美は、健一に何か言おうと口を開いた……その時!
《ザワザワザワッ!》
「キャアッ!」
突風に友美の声はかき消され、竹林全体が揺れているかのようにざわめいた。そしてその時、二人がつるした短冊が風と共に舞い上がった。
「あっ!」
友美と健一は同時に叫んで手を伸ばしたが、短冊はもう空高く飛んでいき、そのまま見えなくなってしまった。
しばらく二人はその短冊が飛んでいってしまった方向を見ていた。そして、二人とも手を伸ばしたままなことに気が付き、顔を見合わせて大声で笑った。それこそ腹の底から笑った。