リストカット依存症

ほぼ放心状態で家に帰り

通学鞄からカッターナイフを出して


手首に当てた。



それと同時に

『どうしてわたしばっかりが』

そんな言葉が、わたしの頭の中を占領した。


「なん…で……うち………ばっかりなん…!?」


わたしはカッターを当てた手首に向かって聞いてみた。


でも返事はない。



「…何で…何で何で何で何で!?


何でうちばっかり………!!

何でうちなんよォォオ!!!?」



狂ったように叫び、何度も手首に傷を付けた。



泣きながら、カッターを落としそうになったとき

足元にあった携帯が鳴った。


わたしをハブッた張本人

麻美からのメールだった。


あまりいい予感はしなかったものの

一応メールを開いてみた。


メールの内容は

さらにわたしを傷つけた。


【何調子のってん?】



「…い…意味わかんないよ……」



わたしは携帯を投げて

床を叩いた。



傷が痛い。


心が痛い。



「イヤアアアァァァ!!!」




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