カミレンジャー! その4
「ブルー、ピンク行きますよ~。」

 声は下から聞こえた。

 顔を向けると、そこには、どこから出てきたのか、鉄○28号を彷彿とさせる上下にしか動かない二本のレバーがついたリモコンを握り締める実くんの姿が・・・。

 え?よりにもよって、それ?

 てか、若い人にそのネタわかるの?

 ねぇ、大丈夫?

「あの・・・実くん・・・一応、俺たち乗っているからね・・・。」

 何のためなのか分からないけど・・・。

「分かってます。それじゃあ・・・。」

 息を吸い込む実くん。

 そして・・・。

「コ●ニ―――――レ―――ザ―――!!!!」

 ・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 結論から言おう・・・。

 ジャングルジムは破れた。

 カミレンスーパーロボの力は偉大だった。

 だけど、ご都合主義で生き残ったジャングルジムは、またお通夜にと挨拶をして去って行った。

 せっかくの合体ロボ登場の回なのに、相変わらず力押しで進むのだと、青山は心の中で落胆していたが、気にしてはいけない。

 だって…したら、負けるから・・・・・。

「あのね・・・実くん・・・。その技はけっこう、年齢層選ぶからやめようね・・・昔言われたでしょ?人を選ぶネタはするなって・・・。」

「そうなんですか?」

 その日の帰り道、青山による実くんへの説教は1時間に及んだという・・・。


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