カミレンジャー! その4
「それで、現場はどこなのですか?」

 一人冷静なイエローが立ち上がる。

 なんで、中学生がこの場で冷静に対処できるのかが一切不明だが…それだけ周りの大人が情けないのだろう…。

 自分も人のこと言えないけど…。

「殺されたのは、白山キミ代さん、98歳…これが、彼女の家ね。」

 隊長の手から隊員全員に資料が手渡される。

 また、えらい年寄りだな…。

 まぁ、だからといって、殺されて良いとは限らないが…。

「あ…家の近所だ…。」

 声を上げたのは、カミレンブラックこと、黒田恵…。

 一応、青山の昔の彼女。

 今は、そんなことはどうでもいい…。

 それより、お前はまずその顔面パックを取れ。

「そうなんだ…、まぁ、そんなことよりみんな。心して聞いて欲しいのだけど…ここからが重要なの!!なんと…キミ代さんの死因は…。」

 ゴクッ!

 青山だけの喉を飲み込む音ではない。

 ここにいる全員が、隊長の言葉を固唾を呑んで見守っていた。

 半裸のレッドも息を呑んだ。

 顔面パックの恵みも息を呑んだ。

 顔を真っ赤にして片手にビール缶を握り締めてるピンクも息を呑んだ。

 …

 ……

 …………

「……あ~…ゴメンナサイ…。ちょっと…。」

「ちょっと、ブルー!なんでここで会話区切るの!いいとこなのに!」

 いやね…。

「えっと…とりあえず…。」

 ブルーは息を大きく吸い込み…。

「レッド、とりあえず服を着ろ!! 恵パックとってこい!!そして、ピンク…酔いを醒ませといわないから、せめてビールはそこに置け!!!!」

 はぁはぁはぁ…。

「ブルー…なんだか、今日は怖いです…。」

 仕方ないのだよ…実くん…

 つっこみ係りとして、さすがに、ここが限界だったんだ…。

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