俺の手が届く範囲にいろ。
*第1章*
「…無自覚って、ずりぃーよな。」
__ガチャッ…
「いってきまーす!」
月曜日の朝、7時30分。
わたし、茅ヶ崎 実月は自分の家を出て、
隣に建っている一軒家に向かった。
門をくぐって…
__ピンポーン…
チャイムを1回押したあと
「お邪魔します!
お迎えに上がりました…!」
そう言って、わたしはいつものように
中に入った。
< 1 / 354 >