俺の手が届く範囲にいろ。
__ぐうぅ……
「っ…だめだ。お、お腹空いた…。
わたし朝ごはん作ってくるね。
京ちゃんも食べるでしょ?」
そう言って、立ち上がろうとした…瞬間。
不意にわたしは、ぐいっと腕を掴まれた。
「……京ちゃん?」
そして、目線が同じになったとき
京ちゃんの長い指が
わたしの目尻に優しく触れた。
不思議に思って、
わたしは京ちゃんを見つめていると…
「……若干腫れてる」
と、京ちゃんは切なそうに呟いた。
……でも、なんでかな。
どうして京ちゃん、
悲しそうな顔をしているんだろう。
……胸が、ズキッとした。