俺の手が届く範囲にいろ。



「可愛い魚いっぱいいたね!」


水族館に来て、1時間くらいが経った頃。


わたしたちは、
イルカショーの時間になるまで
屋外のベンチで休むことにした。


「そうだな。俺、飲み物買ってくるから
実月は休んでて」


「あっ…うん。ありがとう!」


「おう」


京ちゃんの背中を見送って、
わたしは再び前を向いた。


「んー」


ベンチに座りながら、
わたしは思いっきり伸びをする。


天気も良くて、暖かくて
気持ちいいなぁー…なんて思っていると。


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