俺の手が届く範囲にいろ。


「…ほら実月」


不意に京ちゃんの声が聞こえ、わたしは
冷えたジュースを受け取った。


「ありがと!」


そして、目に入ったアップルティーに
わたしは思わず笑みが溢れる。


「…なんで笑ってんの…」


スッと隣に座った京ちゃんが
怪しい目つきでわたしのことを見ながら
そんなことを言う。


「ふふっ…何でも知ってるなーと思って」


…わたしの言葉に
京ちゃんは首を傾げるけれど。


「美味しい…!」


1番大好きな飲み物に
わたしは思わず上機嫌。


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