俺の手が届く範囲にいろ。
「……ばか」
……すると、なぜか京ちゃんから
チョップをくらう。
「…痛っ。…なんで?」
「…足とか怪我してねーから。
ふつーに歩けるから」
「…あ、そっか」
「つーかおまえ、むやみにしゃがむなよ」
「……へ?なんで?」
「…なんでって…!
パ、パンツ見えたらどうすんだよ…!
他の男に見ら……」
「っ…パンツとか言ってる場合じゃないよ!
血出てるんだよ!?」
……そんな言い合いに
さっきまで心配そうな顔をしていた関本くんが
「ひゅーひゅー」と茶化してくる。
「痴話喧嘩してないで
早く保健室行けよ、まったくー」
「きょ、京ちゃん早く行こう?」
そう言って、
わたしは京ちゃんの腕を引っ張って
立ち上がらせた。