俺の手が届く範囲にいろ。
永遠の愛。
*
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+゚
__あれから年月が過ぎ、ある日のこと。
「…へぇー、じゃあパパとママは
『幼なじみ』っていうやつなんだー!」
「うん!そうだよ」
……紅茶が入ったマグカップを手に取れば、
コツン…と当たる指輪の音。
リビングにある棚の上には
イルカのぬいぐるみが
2つ並んで置いてある。
どうやら、あのジンクスは
本当だったみたい。
__ガチャっ…
「あっ…実来(ミライ)、パパが帰ってきたよ」
「ほんと!?お迎え行ってくるー!」
バタバタと走る、実来の後を
わたしも続いて追いかける。
そして……
「おかえりパパ!」
「おかえり京ちゃん…!」
2人揃って、そんなことを言ったなら…
「ただいま」
そこには、学生時代と変わらない
優しい笑顔があった……__
Fin.