俺の手が届く範囲にいろ。
そして、京ちゃんの部屋にある
読みかけのマンガを手に取った。
ベッドに寝転がりながら
ページをめくること、数分。
「わっ…」
不意に、頬をむにっとつねられ…
顔を上げると、京ちゃんの姿があった。
「あ、京ちゃんおかえり…!」
「…おう。つーかおまえ、集中すると
ほんと耳無くなるよな。家に強盗きても
気付かないんじゃねーの?」
なんて言いながら、
これだから実月は……と京ちゃんは
ため息をついている。