俺の手が届く範囲にいろ。
*
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+゚
『……俺の方が、おまえのこと
たくさん知ってるよ。
好きな物も、嫌いなものも、癖も性格も。』
……不意に、わたしは
京ちゃんに言われたことを思い出す。
……わたしだって、同じだよ。
京ちゃんの好きなものも、
嫌いなものも知ってる。
性格だって知ってるし、
……京ちゃんが嘘をつくとき、
鼻を触る癖だって…わたし知ってるよ。
…小さい頃、京ちゃんは
わたしをかばおうとして嘘を付いたけど、
癖が出ちゃって、
紗希さんに嘘がバレたこともあった。