ただ、思いつきのままに。(超不定期更新)
なんかシュールな……思いつきのままに

壁ドン


(学校帰りに、同じクラスの男の子に、呼び止められ。)







―――ドンッ




「なあ、俺のこと……少しは意識してんだろ?」




私、人生初の、壁ドン。


耳元に息を吹きかけるように、呟かれる。





んー、意識してないといえば嘘になる。

といっても恋愛的な意味はなく、

あの自信はどこから湧いてくるのだろうー

自分大好き人間だー

てきな、いうなれば動物園で人気の動物を見ているような

そんな、興味レベル。



「え、まあ、はい。少しは。」



あながち間違ってもないので。





「はっ、毎晩俺のことを想像して濡らしてんだろ?」




嘲笑うような目で、私を見下ろす。




濡らすって。え?何この人、頭大丈夫か。



「何を言っているのか、さっぱり。」




というか、いつも帰る時間からとっくに30分は過ぎている。




「あの、どいてもらえませんか……っっ!?」



唐突に彼の顔が迫ってきたと思うと、唇に触れる柔らかい何か。



え、今、ふにって、ええ、ふにっと……えええ!?



わけもわからず固まっていると。




「……口開けよ、初心者。」




至近距離で上目に私を睨む。




え、何か、かわい……くないかわいくない。



反論しようと口を開いた瞬間



口内をまさぐる生暖かい……








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