ただ、思いつきのままに。(超不定期更新)
「だって、君はいなかったから知らないだろうけど、写真撮られちゃったの。
既にネットでばらまかれてるかもね。
家族に知られたら?友達に知られたら?
醜い私をどう思うだろう。
そんなこと、考えたくない。
君のその、下らないエゴが、私を壊したんだよ。
……次の彼女には、そんなことしちゃダメだからね。」
写真を撮ったという事実が、下らないエゴと言われたことが、最後の一言が、僕を突き刺した。
瞬間、彼女は包丁を首筋に当て。
僕が止める間もなく、素早く引いた。
首筋から飛び散る赤い液体。
聞こえる叫びのような音は僕から出ていると気づいた。
今更何も出来ない、絶望した彼女を生かしてなにになる?
自分に自信がなかったなど、初めて聞いた。
そんな彼女の心を、僕は弄んだんだ。
やっと愛しく思えた、それも初めて聞いた。
そんな彼女の心を粉々に砕いてしまった。
写真を撮るという考え自体思いつかなかった。
それは僕の考えの浅はかさを物語っている。