作られた悪魔の子
夜の散策
夜。

夕食を食べ終えたハルたちは

中庭を歩いていた。

「ミア姫ってどんな人なのかな」

「さぁな。ほっとけよ」

「気にならない?部屋に入ると死ぬんだよ」

「まぁ・・・」

「・・・・・・」

「何をしているのですか?」

「あ・・・雪姫ちゃん」

「ちょっと散歩だな」

「そうでしたか」

「雪・・・だれ?」

「紹介致します。こちら影の殿下方です」

「影の王子?」

「はい。春斗様、叶斗様、秋斗様です」

「・・・・・・」

「そしてこちらが私の姉、ミアです」

「初めまして」

「初めまして!宜しくね!」

「・・・・・・」

無言・・・。

「雪」

「はい」

「私はそろそろ戻る」

「わかりました」

「お前も冷えないうちに戻りなよ」

ミアはそう言って雪の頭をポンと撫でた。

立ち去る時ハルたちに

「雪たちに手を出したら殺すよ?」

と小声で言った。

もちろん雪には聞こえていない。

「じゃあね」

クスと笑ってその場を後にした。

「どうかしました?皆様顔色が・・・」

「なんでもねーよ」

「君のお姉さん末恐ろしい人だね・・・」

「え・・・?」

「なんでもない。戻ろう」

「・・・はい」

城内へ戻った。
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