作られた悪魔の子

ゼウラ

「･･･ま･･･めさま･･･姫様!!」

マリアの呼びかけに答えないミア。

「･･･ダメです。意識を失っています」

「そんな･･･大丈夫何ですよね！？」

「わかりません･･･1度城へ帰らないと」

「そうはさせねーぜ」

「!!誰です！」

「俺の名はゼウラ。ミア姫の命を狙うものだ」

「なんですって･･･」

「どうやら毒が回ったようだな･･･」

「･･･毒･･･」

「このまま死んでもらうぜ。ミア姫にも。
お前たちにもな！」

攻撃してくるゼウラ。

それを受け止めるマリア。

「愛花！姫様たちを連れて遠くへ！」

「！でもマリアさまが･･･」

「良いから行きなさい！このままでは
皆様の命が危ない!!」

「わかった！」

「な、何を言ってるのです！
マリア1人だけ置いていくなんて･･･」

「･･･雪姫ちゃん。今はマリアに従うべきだよ」

「でも！」

「このままここにいても俺らにする事は
何もねーんだよ」

そう言って秋斗はミアを抱き抱えた。

「走るよ！」

「･･･はい！」

少し泣きそうな顔して雪は走った。

しばらく走った。

「少し休もうか。雪姫ちゃん限界でしょ」

「す･･･すみません･･･」

「大丈夫大丈夫」

「ねぇさま･･･大丈夫ですよね？」

「多分大丈夫だよ」

ミアの顔を覗き混む雪。

･･･ミアの手がピクッと動いた。

「･･････ゆ･･･き？」

「ねぇさま!!」

「な･･･んで･･･？」

「ねぇさま倒れたんです。毒が回った様で」

「そ･･･か･･･ごめ･･･ね」

「大丈夫。愛花や春斗様たちがいたから」

「･･････」

ミアは立ち上がろうとした。

「ミア姫。まだ起きない方がいいぜ」

「そう･･･わけ･･･も･･･いかな･･･い」

「ねぇさま？」

「か･･･こまれ･･･てる」

「え？」

ざわ。

周りをよく見るとミアの言った通り的に
囲まれていた。

「･･････」

立ち上がるミア。

「･･･わが名はミア･･･」

何やら呪文のようなものを唱えた。

するとミアの右手から刀が出てきた。

「･･･愛花」

「はい！」

「雪たちを守ってね」

「･･･はい･･･」

ミアは敵に立ち向かった。

「ねぇさま!!」

「大丈夫だよ。ねぇさまは大丈夫だから」

「･･････っ」

次々と敵を倒すミア。

「･･･やるじゃねーかミア姫」

「･･･ゼウラ･･･」

「お前に勝つのは難しかもな･･･だが。
弱点をさせば勝てるな！」

「･･･？何を･･･」

「てめーら！雪姫たちを狙え！」

「な！」

敵は雪たちを狙った。

走り出したミア。

何とか間に合い雪たちを守った。

「･･･かかったな」

ゼウラがニヤリと笑った。

ミアの持っていた刀を弾き飛ばした。

「！しま･･･」

その瞬間木の根でがミアを襲った。

ミアは身動きが取れなくなった。

「ねぇさま！」

「ククク･･･良い眺めだなミア･･･」

「･･････」

「左腕の水晶。お前の悪魔の力を
封じてるんだってな。それを外したら
どうなるんだろな？」

「！ゼウラ･･･まさか･･･」

「そのまさかだ。外してやるよ！」