セロリとアライグマ
昨日はオレの住む街に初雪が観測された。道理で寒くなってきたわけだ。

雪が降ると、チャリ通も禁止されるのでオレはバスで通うハメになる。

バスは嫌いだから冬も嫌いである。




新伊は、あの日以来学校へ来なかった。

新伊が来なくてもクラスはいつものまま。

ただ嫌がらせをするターゲットが無くなっただけ。

誰も新伊の名を口にしようとしないし、どうでもいい感じ。

自分さえよければいい人間の集まりだから、誰も心配などしないのだ。



美化委員にはオレと佐野がなった。
オレが佐野を推薦したのだ。

佐野はかなり嫌がっていたが、ゲームを貸すということを条件に美化委員になってくれた。
二人して委員会をサボっているけど。


オレは新伊のことが気になり、何回か家に行こうかと思った。

だが、ゼミだの何だの色々あってなかなか行く機会がなかった。



そうこうしているうちに2週間はあっという間に過ぎてしまった。

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