セロリとアライグマ
「なんだ、そーだったんだ…」

今更気づいた事が一つ。


何故オレが、彼女でもないし友達でもない新伊を苦しみをわかってやりたかったか、助けてやりたかったか。



オレ、新伊の事、好きだったんだ。



「はは…おっせぇ……」

思わず笑ってしまった。

何で気づこうとしなかったんだろう。どうして今まで分からなかったんだろう。


あの時、オレ、新伊のことが好きだったんだ。


ホントまぬけな話だった。



自分の気持ちに気づくことも出来なかったオレが、あのクラスで一番バカだったかもしれない。




ダンボールがつみ終わる頃には、6月の雨はやみ、キレイな青空が広がっていた。



太陽の光が、今のオレにはちょっと痛かった。

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