セロリとアライグマ
「あのさぁ」
「え?」
外に出て、オレと新伊は他の美化委員の生徒と一緒にゴミ拾いを始めた。
オレ達はグランドフェンスの後ろのゴミを拾うことになった。
オレは軍手をはめて小さなゴミを拾って、新伊が火バサミでゴミを拾いゴミ袋に入れていた。
「なんでお前、そんなに手、洗うの?」
「……」
オレはストレートに自分の疑問をぶつけた。
別に回りくどい言い方しても仕方ないし。新伊に関わりたいワケでもないので、とりあえず今目の前にある自分の疑問を解決したかった。
新伊は困った顔をして少し微笑んだ。
「…汚れてるから」
「え?」
「手がね、汚れてると思うの。洗っても洗っても落ちないんだ、汚れが」
オレは新伊の手を見た。
全然汚れてなんていない。白くて細い手である。
ただ、手を洗いすぎてぶつぶつができたりあかギレになっていたりしてそれがとても痛そうだった。
「別に汚れてないじゃん、手」
そういうと、新伊はさびしげに笑う。
「うん。ワタシもそう思う。でも、洗ってから時間が経つと、だんだん汚れてきたような気がしてまた洗うの。それの繰り返し」
オレには全く理解できない。
オレはそういう事を感じたことが一度も無い。
ていうか、新伊の言うことはなんだか矛盾しているような気がする。
汚れていないのになぜ手を洗う?汚れている気がしてくる?
「え?」
外に出て、オレと新伊は他の美化委員の生徒と一緒にゴミ拾いを始めた。
オレ達はグランドフェンスの後ろのゴミを拾うことになった。
オレは軍手をはめて小さなゴミを拾って、新伊が火バサミでゴミを拾いゴミ袋に入れていた。
「なんでお前、そんなに手、洗うの?」
「……」
オレはストレートに自分の疑問をぶつけた。
別に回りくどい言い方しても仕方ないし。新伊に関わりたいワケでもないので、とりあえず今目の前にある自分の疑問を解決したかった。
新伊は困った顔をして少し微笑んだ。
「…汚れてるから」
「え?」
「手がね、汚れてると思うの。洗っても洗っても落ちないんだ、汚れが」
オレは新伊の手を見た。
全然汚れてなんていない。白くて細い手である。
ただ、手を洗いすぎてぶつぶつができたりあかギレになっていたりしてそれがとても痛そうだった。
「別に汚れてないじゃん、手」
そういうと、新伊はさびしげに笑う。
「うん。ワタシもそう思う。でも、洗ってから時間が経つと、だんだん汚れてきたような気がしてまた洗うの。それの繰り返し」
オレには全く理解できない。
オレはそういう事を感じたことが一度も無い。
ていうか、新伊の言うことはなんだか矛盾しているような気がする。
汚れていないのになぜ手を洗う?汚れている気がしてくる?