ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に 2
私しか知らない人
あれから2年以上の日が過ぎて、私は片桐から轟へと姓が変わった。
社長の秘書は今でも続けているけど、相変わらず第二秘書のままだ。
「……良かったのか?大輔で」
友人の蛍と副社長で弟の大輔さんが去っていった後のドアを見ながら祐輔さんに聞かれた。
「あいつ、今までも結構女付き合いはハデな方だったぞ」
朝食後のミルクティーを入れながら寛ぐ私に、要らない情報を教えてくれる。
「いいんじゃない?蛍は嬉しそうだったよ」
今やぞんざいな物言いをしても叱られない関係。彼はアッサリとした私の態度に呆れ、「そんなもんか?」と窺った。
「蛍には大輔さんみたいに力強そうな人が似合うのよ。吃ってばかりで自信がなくて、劣等感の塊みたいな人間だから」
「いくら友達でも酷い言い方だな」
「あら、それでも私は蛍のことが好きよ」
私にはない女らしさや淑やかさを持ってる。
自信がないのも彼女の長所で、だからこそギャップがあって面白いところもある。
「あの二人、結婚とかするのかな」
私が差し出したミルクティーを片手に持ち、彼が香りを楽しむ。
「そうだといいなぁ。蛍が義理の妹になってくれたら楽しい」
「そうなるとこの家で三世帯同居ってことにもなるぞ」
面倒くさくないか…と呟く彼に、「ちっとも」と笑う。
社長の秘書は今でも続けているけど、相変わらず第二秘書のままだ。
「……良かったのか?大輔で」
友人の蛍と副社長で弟の大輔さんが去っていった後のドアを見ながら祐輔さんに聞かれた。
「あいつ、今までも結構女付き合いはハデな方だったぞ」
朝食後のミルクティーを入れながら寛ぐ私に、要らない情報を教えてくれる。
「いいんじゃない?蛍は嬉しそうだったよ」
今やぞんざいな物言いをしても叱られない関係。彼はアッサリとした私の態度に呆れ、「そんなもんか?」と窺った。
「蛍には大輔さんみたいに力強そうな人が似合うのよ。吃ってばかりで自信がなくて、劣等感の塊みたいな人間だから」
「いくら友達でも酷い言い方だな」
「あら、それでも私は蛍のことが好きよ」
私にはない女らしさや淑やかさを持ってる。
自信がないのも彼女の長所で、だからこそギャップがあって面白いところもある。
「あの二人、結婚とかするのかな」
私が差し出したミルクティーを片手に持ち、彼が香りを楽しむ。
「そうだといいなぁ。蛍が義理の妹になってくれたら楽しい」
「そうなるとこの家で三世帯同居ってことにもなるぞ」
面倒くさくないか…と呟く彼に、「ちっとも」と笑う。