ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に 2
早くも食べ終えた副社長がケイを見てる。
(ふぅん)
恋人の眼差しってこんな感じなんだ。
(優しそうだなぁ)
ケイ、あんたってばホントにイイ男ゲットしたんだね。
ひたすら食事をし続け、気づいたら店を出ていた。
「ご馳走様でした」
車に乗り込む前、副社長にお礼を言った。
「パスタもオムレツも美味しかったです。私の分のお会計まで払って頂いてすみません」
彼女でも何でもないのに。
「いや、それはいいけど」
「そうよ、聖」
車のドアを開けたまま、二人が私の方を向く。
「羅門はどうする?」
「料理よりもそっちがメインだったんじゃない?」
「…あっ、そうか」
私としたことが、すっかり忘れてしまっていた。
「あんまり食事が美味しくて意識してなかった」
呆れるケイの顔にゴメンと手を合わせる。
どうする?と聞き直す副社長に丁重に断った。
「私、やっぱり男はいいです。今回は見送らせて下さい」
二人に残念そうな顔をされた。
だって私、気づくと副社長のことしか目に入ってなかったもん。
「羅門の方から紹介して…と頼まれたらどうする?」
それは無いと思ったけど、もしもあったら大切な出会いの一つだと思ったから……
「その時はお願いします!」
厚かましく頼んで車内へと乗り込んだ。
夜のバイパスを走り抜けながら、私は副社長の横顔ばかりを後部座席から眺め続けていたーーー。
(ふぅん)
恋人の眼差しってこんな感じなんだ。
(優しそうだなぁ)
ケイ、あんたってばホントにイイ男ゲットしたんだね。
ひたすら食事をし続け、気づいたら店を出ていた。
「ご馳走様でした」
車に乗り込む前、副社長にお礼を言った。
「パスタもオムレツも美味しかったです。私の分のお会計まで払って頂いてすみません」
彼女でも何でもないのに。
「いや、それはいいけど」
「そうよ、聖」
車のドアを開けたまま、二人が私の方を向く。
「羅門はどうする?」
「料理よりもそっちがメインだったんじゃない?」
「…あっ、そうか」
私としたことが、すっかり忘れてしまっていた。
「あんまり食事が美味しくて意識してなかった」
呆れるケイの顔にゴメンと手を合わせる。
どうする?と聞き直す副社長に丁重に断った。
「私、やっぱり男はいいです。今回は見送らせて下さい」
二人に残念そうな顔をされた。
だって私、気づくと副社長のことしか目に入ってなかったもん。
「羅門の方から紹介して…と頼まれたらどうする?」
それは無いと思ったけど、もしもあったら大切な出会いの一つだと思ったから……
「その時はお願いします!」
厚かましく頼んで車内へと乗り込んだ。
夜のバイパスを走り抜けながら、私は副社長の横顔ばかりを後部座席から眺め続けていたーーー。