ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に 2
『どうだった?』
心配そうな顔のスタンプと共に送られてきた質問。
これまでは私と真綾が彼女に送ってきたものだ。
『料理美味しかったよ。有名レストランってサイコーだね!』
ウインクしながら親指を立てるスタンプを貼り付けてみる。
目一杯はしゃぐ姿をなんとか演出してみせた。
『羅門さんとは?』
それをやっぱり聞いてくるか。
当たり前というか、当然だろうけど。
『ケンカした。もう二度と会わないと思う』
文字を打ちながら済まない気持ちに陥る。
(ごめんね……ケイ……)
心の中で謝りながら送った。
程なくして戻ってきた返事。
その文字を見つめながらポロン…と涙の粒が落っこちた。
『聖、大丈夫?』
スタンプも貼り付けられてなかったのに、何故か心配そうにするケイの顔が浮かんだ。
私は副社長のことが原因であの男とケンカみたいになったのに、ケイは何も知らずに心配してくれている。
(サイテーだ。私……)
ケイの彼だと知った途端、副社長のことを意識し始めた。
何度もオフィスで見かけたことがあったのに、その時は目で追うこともしなかった。
別の用事で一緒に食事をした際に見せた素顔に触れてから、急に心が近寄っていった。
ケイの彼だとわかっていても、目が離せないくらい仕草や態度を追いかけてしまった。
彼は一度だって私には目を向けなかった。
今日、会議室で初めて私だけに視線を向けてくれる時まで……。
心配そうな顔のスタンプと共に送られてきた質問。
これまでは私と真綾が彼女に送ってきたものだ。
『料理美味しかったよ。有名レストランってサイコーだね!』
ウインクしながら親指を立てるスタンプを貼り付けてみる。
目一杯はしゃぐ姿をなんとか演出してみせた。
『羅門さんとは?』
それをやっぱり聞いてくるか。
当たり前というか、当然だろうけど。
『ケンカした。もう二度と会わないと思う』
文字を打ちながら済まない気持ちに陥る。
(ごめんね……ケイ……)
心の中で謝りながら送った。
程なくして戻ってきた返事。
その文字を見つめながらポロン…と涙の粒が落っこちた。
『聖、大丈夫?』
スタンプも貼り付けられてなかったのに、何故か心配そうにするケイの顔が浮かんだ。
私は副社長のことが原因であの男とケンカみたいになったのに、ケイは何も知らずに心配してくれている。
(サイテーだ。私……)
ケイの彼だと知った途端、副社長のことを意識し始めた。
何度もオフィスで見かけたことがあったのに、その時は目で追うこともしなかった。
別の用事で一緒に食事をした際に見せた素顔に触れてから、急に心が近寄っていった。
ケイの彼だとわかっていても、目が離せないくらい仕草や態度を追いかけてしまった。
彼は一度だって私には目を向けなかった。
今日、会議室で初めて私だけに視線を向けてくれる時まで……。