五月雨物語
あたしにとっては
長い長い不安だらけの
休止期間が流れた。

塁にとっては
あっと言う間の時間だったかも
しれない。

3月の終わりに
電話がかかってきた。

別に何事もなかったように
普通に・・・

「久しぶり~!
ユラ、元気だった?
ごめんな。メール返さなくて。
色々悩んでたんだけど
俺、決心したよ。
学校休学する!」

え~?

晴天の霹靂だった。

「おやじが、良くないんだ。
だから、仕方ない。

俺も、学校あったら働けないし
いつも勉強に追われてたけど
色々ちゃんと考えたいしね!

休養期間ってのも必要っしょ?」

あたしはびっくりした。

予想もつかない塁の決断に。
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