五月雨物語
あの日の塁との会話を

擦り切れたテープを聴くように

記憶の中で感じてる。

何度も何度も・・・

「ライクじゃなく愛?」

「そうだよ。」

「なんでそう言えるの?」

「そうだな、ユラに対しては

ムラムラこないっていうか・・

でもしっかり愛してるって

自覚があるんだ。

うまく説明できないけど

大事で、かけがえがなくて・・」

「それってもしかして

家族に対する愛に近い?」

「そだね!そ~だよ。

ユラは家族に近い!」

塁は、指をたてて

まるでビンゴでお菓子が

当たった子供みたいな顔をした。

家族への愛かあ・・・

複雑な感じ。。。


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