五月雨物語
ほとんど寝ないで一夜を過ごし

翌日の日曜日・・・

鎌が起きるのも待ちきれずに
あたしは一人で病院へ向かった。

飯野さんに会うためだった。

きっと彼女は何かを
知ってるはずだ。

飯野さんが来るのを
待合室で待った。

期待と不安が入り混じる。

塁に何かが起こったのかも
しれない。

塁とこの京都の地が
繋がらなかった。

「小橋さんですか?」

「はい、お仕事中に
すみません。」

彼女はにこっと笑って
「やっぱり貴方でしたか・・・」

と言った。
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