五月雨物語
「綺麗なお花がいっぱいだよ。

好きな色を使って描こうね!」

子供達が騒ぎながら

絵の具を持ってゆく。

人生って白いキャンパスに

描いてゆく

自分だけの手作りの作品だ。

思い思いの人生を描けばいい。

それぞれに

幸せの形は違うのだから・・・

何度でも色は

塗りなおせるのだから・・


大きく空気を吸い込み

凛と背を伸ばすと

初夏の北海道の

ひんやりした風にのって

隣の色とりどりの花畑から

ラベンダーの香りが・・・

まるで

天使が舞い降りるように

あたしの顔を

ふっと優しく撫でていった。






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