五月雨物語
二ヶ月ぶりの再会。

でもあれから連絡はしていない。

あの時の名刺は今も

バッグのポッケに入ったまま。

気まずかったが

待ち合わせの場所に行くには

そこを通るしかない。


それに回避するにはもう遅い。

勇気を振り絞って

あたしは

気づかないふりをして

足早に通り過ぎようとした。

もうこの二人とは


関わりたくないし・・・


あたしの臆病な警報が

どこかでがんがん鳴ってる。
< 35 / 240 >

この作品をシェア

pagetop