五月雨物語
「塁くんね~

ああいう話苦手なの。

だからいつもからかってんの。

ウケルでしょ~?」

「悪趣味~!」

「あいつね~

7月に彼女と別れたの。

ここでバイトし始めたくせに

コンパ誘っても

めった、来ないんだよね~。

ノリ悪すぎ~!」


「へ~、意外だね。

学校忙しいんだよ。きっと」


本当の事をナオにも打ち明けず

一人で抱えて頑張ってる塁を

正直見直した。


「ねえ、ナオ、ちょっと相談が

あるんだけどさ・・・」


あたしはナオに

そっと耳打ちした。
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