五月雨物語
今日は塁の学園祭。

あれから、あたし達は

何度も会っていた。

カラオケに行ったり

居酒屋に行ったり

ゲーセンで卓球の勝負をしたり

塁は勉強と仕事で

相変わらず忙しかったけど

あたしのために時間を

作ってくれた。

あたしはとても幸せだった。

地味な学祭だから恥ずかしい。

来るな!って言ったけど

塁がバンドで歌うって聞いたから

塁を押し切って

許可をもらったんだ。

あたしはゆうこを誘っていた。

ゆうこは偶然塁と家も近かった。

この頃、塁とは、お互いに

意識しあってはいたけど・・・


傍にいるだけでいい

この平和な時間が続きますように

と、願った。

本当に暖かい時間だったから・・・

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