五月雨物語
あたしは

基本やきもちやきだから

何度も、塁に聞いたことがある。

あたしのこと、好き?

好きだよ。

どこが好き?

ん~、わかんないな。

若いピチピチした子が

周りにいっぱいいるのに

なんで、あたしなの?

ん~、なんかね

ユラが丁度いいんだよ。

ライク? ラブ? どっち?

う~ん、ラブだよ。

会えなくても平気なの?

うん、全然平気。

あたしが男の子と遊んでても?

うん、友達でしょ?

ユラが、楽しい!って思うなら

それが一番いいんじゃないか?



塁は繰り返される質問に

嫌がることなく

ずっと答えてくれてた。

俺たちは大丈夫!

それが、彼の口癖だった。

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