子供達は夢を見ない
三人は羽根田の部屋に集まって居た。

「これが写真ですね…。名前は埼京。女性ですね。どうやらスパイの役目をしていた見たいです」

写真を見るとポニーテールの女が写っていた。

「良し、じゃぁ、バックアップは任せたぞ」

恩田は実弾を装填した。

「任せてください。あ、これが無線です。なんかあったら連絡して下さい」

「分かった。じゃぁ、行ってくるよ」

「気をつけなよ」

「ああ、分かってるよ」

恩田はまずは中立都市マスグに向かった。

中立都市マスグ…マッドにもエンチルにも属さない人達が生活をする場所。
この都市の中はゆういつ不戦闘条約が結ばれている場所でもある。
マスグの中ではマッドもエンチルも関係が無いという訳だ。
素性はばれないに越した事は無いが…。

さて、どうしたものか…。
都市のシンボルである女神の噴水の縁に座り、露店で買った飴を舐めながら考えた。

このまま正面から行くべきか…。
やっぱばれないのが一番だしなぁ…。

ppp。

無線が鳴った。

「はいはい〜」

『恩田は今何処ですか?』

「今は女神の像に居るよ」

『ふむ…少し作戦が変わりました。後数分で陽動作戦が始まります。空に閃光が飛んだら助けに行ってください』

『陽動作戦?』

「はい、今前木が準備をしてます。…あ、準備が出来たみたいです!では、閃光が上がり次第作戦を開始してください」

恩田が空を見る。

…一雨きそうな天気だなぁ。
その空に光が走った。
それを合図に恩田は作戦を開始した。
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