子供達は夢を見ない
p…p…p

静かに時計が音を発している。

「え〜…じゃぁ、ドアから出るのかな?」

「そうじゃないですか?他に出口は無いですし」

三人は静かにドアを開けた。
周りを見渡すが、人の姿は見えない。

ドアの先は廊下みたいになっていた。
廊下の先には階段がある。

「じゃぁ、階段に行こうよ」

前木が歩き出した。

「ストップ!」

前木が少し進んだ所で恩田は叫んだ。

「監視カメラがある…」

確かに上の方にカメラが設置してある。
廊下を通るものならすぐ見つかるだろう。

「ど、どうするの?」

「部屋に戻って作戦を練るしか…」

「待ってください」

「どうした?」

「あのカメラには死角があります。カメラが付いてる壁にくっついて歩けば見つかりません」

「良く分かるな…。まぁ、行ってみよう」

三人は壁に張り付きながら、まずは羽根田から歩き出した。

三人に緊張が走る…。

羽根田は見事見つからずに向こうに行けた。

二人もそれに習い、向こうに移動する。

見事見つからずに移動できた。

「凄いね!」

前木に褒められて羽根田は顔を赤くする。

「じゃぁ、階段を降りようか」

三人は一歩一歩慎重に歩き出した。
< 4 / 27 >

この作品をシェア

pagetop