子供達は夢を見ない
「敵が居る…」

階段を降りてる途中で恩田が囁いた。
階段の先を見るとフードを被った人が立っている。

「どうする?先に行くには排除するしかないわよ?」

「しかも、僕たちは手ぶら…」

「…ここは任せろ」

「恩田?」

恩田は静かに背後に迫る。
そして手刀を首に打ち込んだ。
音もなく崩れる。

「流石だ!」

「取りあえず隠しておこうか」

三人は男を引きずって階段の隅に置いた。

「ここならばれないだろう…」

「どうする?出口の見当は付かないよ?」

「ん〜…たいていは一階に行けばあると思うがな…」

「まず、ここは何階ですかね?」

周りを見渡すが名にも書いていない。

「取り敢えず、ここは一階じゃないと想定すると階段を探そうか。もし、一階なら出口があるだろう」

「そうだね…」

「じゃぁ、右から行きますか?」

三人は分かれ道を右に進んだ。
< 6 / 27 >

この作品をシェア

pagetop